D2C攻略_CPA改善を促すクリエイティブ戦略とは

【D2C業界】CPA改善を促すクリエイティブ戦略とは!具体例も解説

デジタルマーケティング施策は数多くありますが、それぞれの業界ごとに注力すべき施策や重視すべきKPIは異なります。自社の事業モデルに合った施策により、成果へつなげていくことが大切です。
 
D2Cの事業モデルで重要なのは新規顧客の獲得です。商品の認知を高めて見込み顧客から興味関心を持ってもらうためには、広告出稿をはじめとした新規集客のための施策に着手するケースが多いでしょう。しかし、広告により新規集客を獲得するためには戦略的な取り組みが必要になります。中でも見込み顧客にとって最初の接点になるクリエイティブは重要です。
 
今回は、D2C事業者向けに広告クリエイティブの改善における重要なポイントについて、B2CからD2C業界まで幅広くデジタルマーケティングを支援するリーディングカンパニー・株式会社オプトの加藤百絵が解説します。



オプトのメールマガジンではデジタルマーケティングに役立つ事例をはじめ、セミナー開催情報、お役立ち資料、最新メディア情報などをお届けします。

  メルマガ申し込み|OPTIPS CHANNEL OPTIPS CHANNELのメルマガ申し込みページです。オプトのメルマガでは、最新の各広告メディアのアップデート情報や、本OPTIPS CHANNELで公開される新着デジタルマーケティング事例、セミナー開催案内などデジタルマーケターに役立つ情報をお届けしています。 OPTIPS CHANNEL|オプティプスチャンネル




目次[非表示]

  1. 1.D2Cとは
    1. 1.1.D2Cの事業モデルにおけるKPI
    2. 1.2.D2Cでは、クリエイティブがCPA改善の鍵
  2. 2.D2Cマーケティングで優先すべきクリエイティブ改善施策
    1. 2.1.媒体と相性のよいクリエイティブを用意する
      1. 2.1.1.クーポン風
      2. 2.1.2.電車内ポスター風
      3. 2.1.3.コピーの視認性を意識
    2. 2.2.広告文やバナーとLPの整合性をとる
    3. 2.3.広告効果の低下を回避するため複数のクリエイティブを用意
  3. 3.まとめ


D2Cとは


D2Cとは「Direct to Consumer」の頭文字を取った用語で、製造者と消費者が直接取引する事業の形態を指します。D2Cの主な販売手法は、製造者がECサイトを運営し自社商品を直接販売する形です。


D2Cの事業モデルにおけるKPI


D2Cの事業モデルでKPIとして設定したい指標は次の2つです。
 
・CV(コンバージョン):D2Cの場合、商品・サービスの購入をCVとする場合が多い
・CPA(コンバージョン単価):1件のCVのためにかかったコスト
 
D2Cでは、製造者が顧客による購買行動を直接確認できます。そのため、売上の数値に直結するCVは重要な指標になります。
 
また、売上高、コスト、利益の適切なバランスを把握するために役立つCPAも重要な指標です。売上が増加しているとしても、コストも増加し、利益が圧迫されている場合は施策を見直す必要があります。


D2Cでは、クリエイティブがCPA改善の鍵


D2Cの事業モデルでは、単一商材かつ低関与商材(性能や品質に大きな差がない商品)を取り扱うことが多く、衝動買いが多い点が特徴の一つです。そのため、顧客の購買意欲に直結する広告クリエイティブが重要になります。広告クリエイティブを改善することで、CVが増加し、CPAが改善されるケースもあります。


D2Cマーケティングで優先すべきクリエイティブ改善施策


D2Cにおいて、効果的なクリエイティブを作成するためには、商材理解と顧客理解が重要です。これらの理解が前提にあって、初めてクリエイティブにおける訴求ポイントを的確に定めることができます。
 
広告クリエイティブを修正してCPAを改善する場合、いかにクリックされて、いかにCVを増やし、顧客に購買活動をしていただけるクリエイティブを作るかが重要です。これらの観点を前提として、クリエイティブの改善につながる三つのポイントを解説します。


媒体と相性のよいクリエイティブを用意する


CVを得るためには、広告を掲載する媒体の特徴を把握し、閲覧しているユーザー層と親和性の高いクリエイティブを用意しましょう。動画配信アプリと比較して、検索エンジンのYahoo! JAPANなどは記事を読む目的で訪れる方が多いので、広告クリエイティブは少し目立っている方が閲覧される傾向にあります。
 
一方で、FacebookやInstagramは、他の行動をしながら閲覧するユーザーの方が多い傾向にあります。そのため、ユーザーの投稿のように見えるUGC(User Generated Content)風のクリエイティブが適しています。このように、当社では、媒体ごとに適したクリエイティブを用意することを推奨しています。
 
ここから、クリエイティブ改善の事例を三つ紹介します。


クーポン風

はじめに紹介するのは、クリエイティブをクーポンのように見えるデザインに修正した例です。

クーポン風広告バナーの事例

健康食品・美容・エステ業界において、女性向けの商材を訴求するクリエイティブであり、直感的な「お得感」を醸成する目的で作成しました。また、文字が少なく、視認性が高いために検索エンジンに表示するクリエイティブとしても適しています。
 
このようなクリエイティブ改善の結果、CTR(クリック率)が188%以上改善できました。


電車内ポスター風

次は、電車内ポスター風のクリエイティブです。

電車内ポスター風広告バナーの事例

こちらは美容・エステ業界において、女性の全年代をターゲットに制作したクリエイティブです。
 
ユーザーがつり革広告を撮影して投稿したように見せるデザインを取り入れており、興味を引きやすい点が特徴です。こちらの改善では、インプレッションシェア(広告が表示可能だった合計回数のうち、実際に広告が表示された回数が占める割合)33%、CVシェア33%を達成し、同時に掲載したバナーの中で最も多くのCVを達成できました。


コピーの視認性を意識

最後に紹介するのは、デザインと文字を変えずに、コピーの視認性を高めた例です。

コントラスト変更した広告バナーの事例

こちらは、メインコピーの視認性を高めるために使用する色を改善しました。
 
文字と背景のコントラストを高める修正のみで、CTRを156%以上改善ができた例です。


広告文やバナーとLPの整合性をとる


WEB広告では、作成した広告文やクリエイティブから、商品やサービスの詳細を伝えるLPに遷移し、ユーザーへ購入を促します。そのため、広告文やバナーとLPの内容については整合性に配慮する必要があります
 
例えば、広告で「初回限定2,000円」と書かれたクリエイティブを出稿したにも関わらず、LPで「初回限定3,000円」と書かれているなど整合性が取れていなければユーザーはLPから離脱してしまいます。次の図のように、広告で権威性の訴求をしながら、LPでは低価格の訴求をしている場合も同様にユーザー離脱の恐れがあります。


バナー/広告文とランディングページの整合性


これらの齟齬を回避するためには、広告文やクリエイティブで訴求している内容をLPのファーストビューに表示するなど、ユーザーが違和感を持たない工夫が必要です。
 
以下は、実際に広告とLPのファーストビューに関する整合性を高めるように改善した例です。


広告とランディングページの整合性に関する検証事例


新しく作成したクリエイティブは、LPのファーストビューをそのまま踏襲したものであり、CV数、CPAのいずれも既存のクリエイティブを上回りました。


広告効果の低下を回避するため複数のクリエイティブを用意


広告クリエイティブは同じ内容が何度も表示されないように、ある程度の本数を準備する必要があります。広告クリエイティブの本数が少なく、同じ広告が同じユーザーに何度も表示されると広告の効果が低下する恐れがあるためです。
 
特にSNSでは、ユーザーから高い評価を受けるクリエイティブをアルゴリズムが自動で学習します。こうした学習の結果、反応が良いクリエイティブが上位表示される頻度が高くなり、上位表示されないクリエイティブは効果が徐々に低下していきます。
 
クリエイティブの本数としては、1週間に2〜3本は用意しましょう。これらの準備と運用により、いかにCTRの高い広告を追加していけるかが重要です。


まとめ


D2Cの事業モデルは製造者と消費者が直接取引する点が特徴であり、自社で新規集客を行う必要があります。広告を用いて新規集客を行う場合は、顧客の購買意欲に直結する広告クリエイティブが重要です。
 
集客効果の高いクリエイティブを制作するためには、商材と顧客を理解した上で、掲載媒体も意識しながら親和性の高い表現を開発する必要があります。また、訴求点・ファーストビューについては、広告の遷移先であるLPと整合性がとれていることも重要です。
 
このようにクリエイティブを制作・改善し、時間の経過による広告効果の低下を避けるために1週間に2〜3本のクリエイティブを変更できる量を維持できると広告施策が安定します。
 
株式会社オプトは次の三つのツールを活用して、効果的なクリエイティブの大量制作から分析まで一貫してD2C事業者様を支援します。
 
●        ChatGPT×効果予測AI「CRAIS for Text」
●        LP診断FMT「LPkarte」 
●        クリエイティブ表現開発Lab「+do」
 
広告施策のCV、CPAを改善したいとお考えの場合、まずは​​​​​​​お気軽にご相談ください

  株式会社オプト マーケティング支援に関するお問い合わせ | オプト オプトは、ミッションステートメントに「デジタルで、この国の新しい基本をつくる。」を掲げ、広告事業を通じ、持続的な成長を志す企業に伴走し、ビジネスを革新させ、新しい価値を創造する企業です。オプトに対するご意見やご質問、お問い合わせやお仕事のご依頼はこちらまで。 「デジタルで、この国の新しい基本をつくる。」 オプト


D2C業界における他事例はこちらでご紹介。

  D2C業界|検索広告における非指名キーワード拡大の考え方 今回の記事では、クリック単価が高くなる傾向がある非指名キーワードで成果を得るための方法を解説します。これまでにオプトが培った、コンバージョン単価を抑えるための具体的な考え方を紹介するので、最後まで読んでみてください。 OPTIPS CHANNEL|オプティプスチャンネル


  【事例あり】単品リピート通販業界|LTV向上につながるアプリ活用 本記事では、単品リピート通販と2ステップマーケティングの特徴と課題をお伝えしたうえで、お客さまに選ばれ続けるためのチャネルとしておすすめしたい「アプリ」を用いた施策を事例とともに紹介します。 OPTIPS CHANNEL|オプティプスチャンネル


縦型動画広告での制作のコツ関する記事はこちらから

  【事例あり】縦型動画広告が急成長|YouTubeショート制作の3つのコツ 企業のマーケティング活動において、手軽に閲覧でき没入感が高いショート動画の検討・実施の重要性が高まっています。 ショート動画のなかでもYouTube Shortsに焦点を当てて、制作の三つのコツや事例を紹介します。YouTube Shortsで成功したショート動画は、他のプラットフォームの広告にも転用しやすい点も特徴です。ぜひ最後までご覧ください。 OPTIPS CHANNEL|オプティプスチャンネル



オプトのメールマガジンではデジタルマーケティングに役立つ事例をはじめ、セミナー開催情報、お役立ち資料、最新メディア情報などをお届けします。

  メルマガ申し込み|OPTIPS CHANNEL OPTIPS CHANNELのメルマガ申し込みページです。オプトのメルマガでは、最新の各広告メディアのアップデート情報や、本OPTIPS CHANNELで公開される新着デジタルマーケティング事例、セミナー開催案内などデジタルマーケターに役立つ情報をお届けしています。 OPTIPS CHANNEL|オプティプスチャンネル


​​​​​​​

加藤 百絵
加藤 百絵
株式会社オプト 第1営業本部 営業3部 チームマネージャー 2017年にオプトに入社し、入社時より、単品通販業界を中心にダイレクト運用コンサルタントとして従事。D2C企業、大手化粧品・健康食品企業と幅広い顧客のデジタルマーケティングを支援。 Yahoo!、Googleを中心としたWebマーケティング、コンサルティング支援、昨今はLINE、Facebook、TikTok等SNSマーケティングの支援にも従事。2021年より、通販業界を中心とした運用領域のチームマネージャーに就任。
この記事をシェアする
関連する記事/お役立ち資料
上へ戻る