Meta広告 詳細マッチングのメリットと実装方法 導入効果と実装方法も解説

【事例あり】Meta広告|詳細マッチングのメリットと実装方法

Metaが提供するSNSの「Facebook」や「Instagram」、チャットツールの「Messenger」や「WhatsApp」、そしてMetaが提携するアプリなどへ配信できる「Meta広告」。


コミュニケーションツールとして利用されることが多く、プライベートとビジネスの両方の情報を登録していることが多いことから、ターゲティングの種類が豊富かつ精度が高いという特徴があります。


それらの特徴を活かし、より成果を出していくためには、広告の効果を正しく把握したり、ユーザーの情報の精度を高めたりする必要があります。


そこで、ぜひ導入を検討していただきたいのが、Meta広告の「詳細マッチング」機能です。ハッシュ化(※1)されたカスタマー情報とピクセルイベント(※2)をMetaに送信し、広告の効果を高められます。


本記事では、Meta広告の「詳細マッチング」機能を解説します。詳細マッチングは、大別して「ピクセルを活用して実装する方法」と、「コンバージョンAPIを活用して実装する方法」があります。それぞれの方法や中長期的なメリットにも触れているので、最後までご覧ください。


※1 ハッシュ化:データを不規則な文字列に変換すること
※2 ピクセルイベント:サイトにおけるユーザーの行動を計測する目的で設置する「Facebookピクセル」を用いて計測されるユーザーの行動



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目次[非表示]

  1. 1.インターネット広告業界におけるプライバシー保護の強化とMeta広告の施策
  2. 2.「詳細マッチング」機能とは?
  3. 3.「詳細マッチング」機能の導入による効果
    1. 3.1.コンバージョン単価の改善
    2. 3.2.コンバージョンを正しく把握する
    3. 3.3.カスタムオーディエンスの規模を拡大する
  4. 4.「詳細マッチング」機能の実装方法
    1. 4.1.ピクセルを活用して実装する方法
      1. 4.1.1.手動で実装する方法
      2. 4.1.2.自動で実装する方法
    2. 4.2.コンバージョンAPIを活用して実装する方法
      1. 4.2.1.事例
  5. 5.データを効率的に収集・分析できる環境を整えよう
  6. 6.まとめ


インターネット広告業界におけるプライバシー保護の強化とMeta広告の施策


昨今、インターネット広告業界では、世界的なプライバシー保護の強化について、よく耳にします。


プライバシー保護の詳しい状況は、こちらの記事にまとめていますが、2022年には改正個人情報保護法(※3)、2023年には電気事業法(※4)がそれぞれ施行されるなど、インターネット広告業界における個人情報の取り扱いは厳格化が進んでいます。


しかし、このような環境においても、Meta広告は業種を問わず、高い広告効果が期待できる広告媒体です。Metaによると、2023年度の第2四半期のMeta広告の売上は、前年の第2四半期の売上から約11.9%増加しています(※5)。


また、「Facebook」、「Instagram」、「Messenger」、「WhatsApp」のうちのいずれか一つを任意の1日に利用したユーザーの数について、2023年度の第2四半期の数値は、前年の第2四半期の数値から約6.6%増加しています(※6)。


このように売上とユーザー数を伸ばすMeta広告ですが、アプリ内ブラウザでLPが開く仕様上、計測ツール上において、他の広告媒体よりもコンバージョンが欠損しやすいと言われています。AppleのサードパーティーCookieによるクロスサイトトラッキングが制限された2017年以降、コンバージョン計測に影響を大きく受けています。


Meta広告の遷移の仕様は、次の画像の通りです。



プライバシー保護が強まるなか、MetaはMeta広告において「詳細マッチング」機能をリリースしています。この機能を活用することにより、ユーザーのプライバシーを守りながら、広告主のマーケティングに影響が出にくい状況を構築したうえで広告を配信することが可能となります。


※3 出典:個人情報保護委員会「令和2年改正個人情報保護法 特集」
※4 出典:経済産業省「電気事業法改正の概要について」
※5 出典:Meta「Meta Earnings Presentation Q2 2023」
※6 出典:Meta「Meta Earnings Presentation Q2 2023」



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「詳細マッチング」機能とは?


「詳細マッチング」機能とは、Metaサービスの利用ユーザにログインしていないユーザーがWebサイトにあるフォームなどから情報を入力すると、Meta広告の効果を測定できるWebサイト用のコード「Facebookピクセルコード」を介してユーザー情報を取得し、それらの情報とFacebookアカウントをマッチングする仕組みです。


これにより、ユーザーがWebサイトに入力した情報とFacebookのデータベースを照合し、Facebookアカウントと紐づけることが可能となります。詳細マッチング機能には、これまでは追跡できなかったFacebookにログインしていないユーザーの行動を追跡でき、広告配信の学習に活かせるというメリットがあります。


「詳細マッチング」機能の導入による効果


詳細マッチング機能の導入により、コンバージョン単価の改善やターゲティング精度の向上が期待できます


コンバージョン単価の改善


コンバージョンに該当するクリックを実行する可能性が高いユーザーにフォーカスして広告を配信することが可能となり、キャンペーンの効率を向上することができます。その結果、コンバージョン率が上昇したことによってコンバージョン数が増え、コンバージョン単価が改善します。


コンバージョンを正しく把握する


ユーザーがWebサイトに入力した情報と、Facebookのデータベースを照合し、Facebookアカウントと紐づけることが可能となるため、広告によるコンバージョンなのかなどを正確に把握することができます。


カスタムオーディエンスの規模を拡大する


カスタムオーディエンスとは、広告ターゲティングオプションの一つで、Metaのテクノロジーの利用者の中から既存のオーディエンスを探し出す機能です(※7)。


Webサイトの訪問者とFacebookユーザーを高い精度で照合し、カスタムオーディエンスの機能を通して、配信先のオーディエンスの規模を通して拡大できます。これにより、リーチ数を拡大できます。


※7 出典:Meta広告「カスタムオーディエンスについて」


「詳細マッチング」機能の実装方法


詳細マッチング機能の実装方法は、「ピクセルを活用して実装する方法」と、「コンバージョンAPIを活用して実装する方法」の2種類があります。


ピクセルを活用して実装する方法


ピクセルを活用して詳細マッチング機能を実装する方法には、手動と自動の2種類があります。


手動で実装する方法


手動詳細マッチングは、Facebookピクセルコードの一部に専用のコードを追加することで、より高い精度でユーザーの情報を取得することができます。


こちらを実装するには、Facebookピクセルのベースコード(※8)を変更し、訪問者が入力した情報がハッシュ化されるようにする必要があります。手動設定では、fbq('init', 'FB pixel ID');」の部分に 取得したい情報を記述します。


手動詳細マッチングは、精度が高く、幅広い実装に対応していますが、コードの編集が必要となるため、機密性の高いデータを扱う業種では使用できない可能性があります


※8 ベースコード:Webサイトにおけるユーザーの行動の追跡、イベントの計測を行うためのJavascriptのコード。


自動で実装する方法


自動詳細マッチングでは、専用コードの記述などは不要で、Metaイベントマネージャをオンにすることで設定が可能です。ピクセルを設定し、詳細マッチングの設定をONにすることで、Webサイト上のフォームやソースからユーザーの情報を受信し、ハッシュ化された情報を活用して広告によるアクションを正確に把握できます。


自動詳細マッチングの実装は容易ですが、画像のみのタグやiframe(※9)内では利用できません。また、金融、保険、不動産などの業種では、自動詳細マッチングが使用できない可能性があります。


※9 iframe:HTMLのタグの一種で、設置によりWebページの中に別のWebページを埋め込むことができる


コンバージョンAPIを活用して実装する方法


コンバージョンAPI(CAPI)は、広告主のサーバーとMeta社の広告サーバーを直接紐づけて、イベントデータを送信することができる仕組みです。


また、Facebookピクセルを介さない為、Cookie規制の影響を受けづらく、出稿した広告効果計測の精度を高い水準で保つことが可能になります。


事例


ここでは、コンバージョンAPIを活用した事例を紹介します。本事例のクライアントは、不動産業界で事業を営む企業でした。


不動産業界は、物件の販売状況やその時点での物件ラインナップによってCVR(コンバージョン率)に差異が生じる可能性があります。


Cookie規制が進むなかで広告効果の効率低下を懸念していたクライアントに対して、FacebookのコンバージョンAPIを導入しました。



その結果、CVRの改善率183%を実現しました。


データを効率的に収集・分析できる環境を整えよう


プライバシーの保護が重要視され、各媒体における最適な広告配信が難しくなっています。この課題に対応するために、詳細マッチング機能などが導入されています。


詳細マッチングの導入により、ターゲティング精度の向上やコンバージョン単価の改善が期待できます。このように、広告を効果的に配信する方法が開発されています。


オプトには、各広告のデータテクノロジー領域に詳しい専門メンバーが所属しており、手動詳細マッチングの設定もふまえてお客さまに伴走します。


また、オプトは、マーケティングや広告配信の最適化を目指したツールやサービスも提供しています。ポストCookie時代における総合データ活用プラットフォーム「ONE's Data」は、Cookie規制に対応した広告配信や計測をワンストップで提供します。


ONE's Dataを導入いただくことで、ポストCookie時代に向けたCookieレス対応を、素早く、簡単に、低価格で行うことができます。


このように、ポストCookie時代における広告施策で成果を出すためには、各種のデータを効率的に収集・分析できる環境を整え、施策やツールの導入によるメリットとコストを中長期的に検討することをおすすめします。


まとめ


Cookie規制が進むなかで、広告施策の成果を維持・改善するためには、Cookie規制に対応する施策やツールの導入をおすすめします。


Meta広告における詳細マッチング機能は、Facebookピクセルコードを介してユーザーの情報とFacebookアカウントをマッチングする仕組みであり、Meta広告の効果改善に活用できます。


ポストCookie時代における広告施策で成果を出すためには、施策やツールの導入によるメリットとコストを中長期的に検討することをおすすめします。Metaを含む主要6媒体とAPI連携(※10)できるONE's Dataであれば、複数の媒体におけるコンバージョンAPI施策を同時に検討できます。


ポストCookie時代における統合データ活用プラットフォーム「ONE’s Data」の詳しい情報は、こちらをご覧ください。


※10 API連携:Application Programming Interface:ソフトウェアやプログラム、Webサービス同士を連携する仕組み



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