【事例あり】Google P-MAXキャンペーン|URL拡張機能の効果とは
Google広告のP-MAXキャンペーンは、「Performance Max キャンペーン」の略であり、広告運用のパフォーマンスの最大化を目指すことを目的とするメニューです。このメニューは、Googleの全ての広告アカウントで使用できます。
豊富な配信面を持つP-MAXキャンペーンは、一つの広告キャンペーンで、Google広告のあらゆる配信面に広告を掲載できます。複数の配信面で取得したデータを活用して、広告運用のパフォーマンスの最大化を目指すため、Google広告の従来のキャンペーンと比較すると、CV(コンバージョン)に至るユーザーを増やすことにつながりやすい点も特徴の1つです。
本記事では、P-MAXキャンペーンにおいて、さまざまな施策を試した後に適用を検討していただきたいURL拡張機能について説明します。また、URL拡張機能を適用するために必要な自動生成アセットも紹介します。
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目次[非表示]
- 1.P-MAXキャンペーンとは
- 2.パフォーマンス向上が期待できる自動生成アセットとは
- 3.URL拡張機能について
- 4.事例
- 5.まとめ
P-MAXキャンペーンとは
P-MAXキャンペーンは、広告運用のパフォーマンスの最大化を目指すことを目的としたキャンペーンです。購入や申し込みを検討しているユーザーに対して最適化された広告の配信が期待できるため、CV数などのKPI達成を目指すときに効果的だと考えられます。
P-MAXキャンペーンでは、1つの広告キャンペーンで、Googleの検索結果、YouTube、Googleショッピング、Google ファインド面、Gmail、Googleマップなどのさまざまな配信面に広告を掲載できます。
P-MAXキャンペーンの詳細やその他事例は、こちらの記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
パフォーマンス向上が期待できる自動生成アセットとは
P-MAXキャンペーンでは、広告運用者が管理画面に入力したアセット(※1)を自動的に組み合わせて、目的を達成するために最適と思われるターゲット、表示面、構成内容で広告を配信できます。しかし、入力したアセットをもとに配信しているため、広告運用者が入力していないアセットを広告に反映することはできません。
テキストアセットが不足している場合、広告の多様性やパーソナライゼーションが不足し、運用効率が低下するデメリットがあります。一方、テキストアセットが充足されている場合は、広告の多様性とパーソナライゼーションが向上し、運用効率とパフォーマンスが改善されるメリットがあります。
テキストアセットが充足されている状態にするためには、自動生成アセットという機能を活用します。自動生成アセットには、次の2つの機能があります。
- テキストアセットの自動生成
- URL拡張機能
テキストアセットの自動生成を適用すると、広告運用者が入力したもののみならず、広告主のLP(ランディングページ)、ドメイン、既存の広告やクリエイティブに使われているアセットを組み合わせて広告フォーマットを作ることができます。
また、URL拡張機能を適用すると、ユーザーの検索クエリと意図に基づき、最適と思われる同じドメイン内の別のWebページが広告のリンク先として自動で表示されるようになります。
※1 アセット:広告を構成するコンテンツであり、広告見出し、説明文、最終ページ URL、行動を促すフレーズ、画像、動画などが含まれる。
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URL拡張機能について
P-MAXキャンペーンでは、広告運用者が設定したURLが広告のリンク先として表示されます。そこで、自動生成アセットの機能の1つであるURL拡張機能を適用すると、広告運用者が設定したURLの同じドメイン内にある別のWebページのなかから、ユーザーの検索クエリ(※2)と検索意図に基づいて最適と思われるURLがリンク先として自動で表示されるようになります。
そのため、URL拡張機能を適用することで、ユーザーニーズに合致したコンテンツやサービスページが広告運用者が設定したURLの同じドメイン内に複数ある場合には、大きな工数をかけずにCVの最大化を目指せます。
しかし、同じドメイン内の全てのWebページが広告のリンク先として表示されることを懸念される場合もあるかと思います。その際は、URL拡張機能を適用しつつ、リンク先として表示されるURLを一定程度コントロールする、次の2つの方法を活用します。
- ドメイン配下のURLから特定のURL群を除外する
- ドメイン配下のURL群を指定する
ドメイン配下のURLから特定のURL群を除外する方法は、①URLを1つずつ指定し除外、②URLに含まれる文字列のルールで除外、③ページフィードで除外があります。
ドメイン配下のURL群を指定する方法は、①URLに含まれる文字列で指定、②ページフィードで指定があります。
URL拡張機能を適用する際は、ドメイン配下のURL群の除外もしくは指定を行いながら、表示されるURLの範囲を調整することをおすすめします。
※2 検索クエリ:ユーザーが検索エンジンに入力した単語や文章のこと
事例
ここでは、URL拡張機能を活用した自動車業界のクライアントの事例を紹介します。
課題
クライアントは、P-MAXキャンペーンにおける大半の施策を実施した状態でした。しかし、CV件数が頭打ちになっており、これを打破したいという課題を持っていました。
施策
そこで、P-MAXキャンペーンにおいて、自動生成アセットの機能の1つであるURL拡張機能を適用し、ユーザーニーズに合致したコンテンツやサービスページを表示できるようにしました。
※このイメージはコスメ業界における「検索クエリ」「配信URL」におけるURL拡張機能を適用した前後のイメージです
結果
URL拡張機能の設定後の配信結果を確認すると、次の表のようにWebサイトのトップページである第1階層よりも下層ページである第2~5階層の配信が多くなっていることが分かりました。
合わせて、新しく配信が出た深い階層(第2~5階層)のプレースメントごとのCV有無やCPAの良し悪しに合わせて除外対応を実施しました。
以上のように、本事例ではURL拡張機能を適用し、CPAを77%に抑えながらCV数を286%に増加できました。
まとめ
本記事では、P-MAXキャンペーンの自動生成アセットとその機能の1つであるURL拡張機能について説明しました。
URL拡張機能は、P-MAXキャンペーンにおけるさまざまな施策を実行した後、さらにCV数を伸ばしたいときに適用を検討してほしい機能です。URL拡張機能を適用すると、広告のリンク先として、広告運用者が設定したURLを含む、広告運用者が設定したURLと同じドメイン内にあるWebページのなかから、ユーザーに最適と考えられるものが広告のリンク先として表示されます。
そのため、ユーザーニーズに合致したコンテンツやサービスページなど、広告運用者が広告に設定したURLでアプローチできる範囲を超えて、ユーザーにアプローチできる可能性があります。
一方、URL拡張機能の適用により、Google広告のアルゴリズムがユーザーの検索意図に最適なリンク先を自動選定するため、想定外のURLが表示される場合があります。また、パラメータの設計や、URL拡張機能が適さない業種もあるため、本機能について一定のノウハウを有する運用代理店に設定を依頼することをおすすめします。
運用相談などがございましたら、下記より問い合わせをお願いします。
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