YDA|RTG偏重から脱却するためのTG攻略
近年、 企業のマーケティング手段としてショート動画やMeta広告に注目が集まっています。これらの手法は注目度も高く、数々の企業がメディアハックやクリエイティブ開発に向けて日々改善策を講じているでしょう。
ただ、そのような状況においてもYahoo!のディスプレイ広告は継続的に配信される媒体の1つであり、実際に活用されている方は多いのではないでしょうか?
一方で、
・Cookieレス環境下においてリターゲティング配信(※1) が年々厳しくなる
・サーチキーワードターゲティングも提供終了が予定されている
と、向かい風が吹いているのも事実です。
参照:【ディスプレイ広告】サーチキーワードターゲティングの移行と提供終了について
そこで本記事では、Yahoo!ディスプレイ広告において、RTGやサーチターゲティングに頼らない新たなターゲティングを攻略するポイントを紹介します。
※1:クライアントさまのWebサイトを訪問したユーザーに対して訴求する広告手法
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目次[非表示]
- 1.Yahoo!のディスプレイ広告とは
- 2.ターゲティングの考え方
- 2.1.競合流出ターゲティング
- 2.2.誕生月ターゲティング
- 3.まとめ
Yahoo!のディスプレイ広告とは
Yahoo!のディスプレイ広告は、運用レバーとターゲティングの種類が豊富であり、Yahoo! JAPAN独自の配信面が多い点が特徴の1つです。
Yahoo!のディスプレイ広告では、次のようなターゲティングを使用できます。
また、次のような配信面があります。
さらに、2023年10月にはLINE株式会社とヤフー株式会社が統合され、LINEヤフー株式会社が誕生しました(※3)。これにより、Yahoo!のデータをLINE広告やLINE公式アカウントに活用できるようになりました。今後は、LINEのデータをYahoo!広告に活用できるようにする構想もあり、Yahoo!のディスプレイ広告の重要度はますます高まると考えられます。
このように重要度が高まると考えられるYahoo!のディスプレイ広告ですが、リターゲティングやサーチターゲティング(※4)に頼る形で配信を伸ばしている企業も少なくないと考えています。
しかし、前述の通り3rd Party Cookieの制限によりリターゲティング広告が活用しにくくなり、サーチターゲティングは使用できるキーワードに制限があります。
そのため、今後も継続して成果を出すためには、ターゲティング配信をいかに適切に実施するかが鍵になると考えられます。
※3 出典:[LINEヤフー株式会社「吸収合併に係る事後開示書類」]
※4 サーチターゲティング:広告の配信対象として設定したキーワードと、ユーザーが過去に検索に用いたキーワードが一致した場合に、広告を配信する仕組み
ターゲティングの考え方
Yahoo!のディスプレイ広告のターゲティングに活用できる情報は、次の2つに分けられます。
・みなし要素を排除した実行動もしくは実登録データ(年齢や性別など)
・みなし要素を活用する類似データもしくは拡張データ
Yahoo!のディスプレイ広告をこれから始める場合、オプトとしては、実行動もしくは実登録データを用いたターゲティングをおすすめします。それは、実行動もしくは実登録データを活用したターゲティングは精度が高く、広告を届けたいユーザーに広告を届けやすくなり、広告の効率を適切な値に合わせやすくなると考えているためです。
類似データや拡張データを活用して広告の効率を改善したり、広告の配信を拡大したりする例もあります。しかし、Yahoo!のディスプレイ広告の初動においては、高い精度でターゲティングを行い、それに合わせてクリエイティブを作成することをおすすめします。
以下では、実行動もしくは実登録データを用いたターゲティングとして次の2つを紹介します。
・競合流出ターゲティング
・誕生月ターゲティング
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競合流出ターゲティング
競合流出ターゲティングは、指定したサイトURLを訪れたユーザーをターゲティングする手法です。ユーザーが特定のサイトURLを「訪れた」という実行動を活用してターゲティングを行うため、広告の効率を高めやすいと考えられます。競合流出ターゲティングを行うためには、Yahoo! Audience Discovery(※5)が必要となります。
以下では、競合流出ターゲティングの2つの具体的な活用方法を紹介します。
※5 Yahoo! Audience Discovery:Yahoo! JAPANのデータを用いて独自のユーザーセグメントを作成し、Yahoo!広告への出稿やターゲティング配信を行えるサービス、およびそれらを実現するためのツール、システムの総称
競合サイトでコンバージョンしているユーザーを除外
競合サイトを訪れているユーザーは、自社の商品やサービスにも関心を持つ可能性が高い一方で、すでにCV(コンバージョン)しているユーザーに商品やサービスを販売するのは難しいと考えられます。そのためこれらのユーザーをターゲットから除外することで、競合流出ターゲティングを用いた広告の効率を高められる場合があります。
このような場合、オプトでは、LINEヤフー株式会社が提供する「DS.INSIGHT」(※1)というツールを活用して、ユーザーが競合サイトを訪問する前後に検索したキーワードや共起キーワードを分析し、それをもとに除外キーワードを選定しています。
(※1) 顕在化されづらい消費者の気持ちをお手元で探索・分析できるデスクリサーチツール
このように競合流出ターゲティングにおいて、競合サイトのURLを指定しつつ、除外キーワードの設定を活用してすでにCVしていると考えられるユーザーを除外することで、広告を効率よく配信できる可能性が高まります。
競合サイトのURLを設定せず、ユーザーのライフイベントに合わせてターゲティングを実施
ライフイベントとは、結婚や引っ越し、転職、マイホームの購入のように人生の節目となる出来事です。競合流出ターゲティングを活用することで、ユーザーのライフイベントに合わせて広告を配信できるようになります。
この場合、競合流出ターゲティングにおいて、競合サイトのURLを指定せず、特定のライフイベントと親和性の高いサイトのURLを指定します。例えば、出産というライフイベントに合わせてターゲティングする場合、出産に関する知識がまとめられたサイトや、ベビー用品を販売するサイトなどのURLを指定します。
これにより、ユーザーのライフイベントに合わせて広告を配信できるようになります。
オプトでは、競合流出ターゲティングを活用して、ユーザーのライフイベントに合わせた広告配信を行い、CPA(コンバージョン費用)を95%に改善した事例もあります。
誕生月ターゲティング
誕生月ターゲティングは、Yahoo!に登録されているデータをもとに誕生月を迎えているユーザーをターゲティングする手法です。誕生月という実登録データを活用してターゲティングを行うため、広告の効率を高めやすいと考えられます。
誕生月ターゲティングは、広告媒体との連携が必要です。そのため、媒体の担当者がいないと活用できないターゲティングとなります。
誕生月ターゲティングでは、誕生月当月のみならず前月および次月を迎えているユーザーへの配信もできます。そのため、汎用性が高く、ユーザーにインセンティブを提供する訴求と特に親和性が高いと考えられます。
オプトでは、誕生月ターゲティングを活用して広告を配信し、開始3ヶ月でCPAを維持した状態で配信金額を約1.5倍まで伸ばした事例もございます。
まとめ
本記事では、Yahoo!のディスプレイ広告におけるターゲティングを攻略するポイントを紹介しました。
3rd Party Cookieの活用が制限されたことにより、今後はターゲティング配信を適切に実施することが重要になると考えられます。また、LINE株式会社とヤフー株式会社の統合により、広告媒体としてYahoo!への注目度が高まっていくと予想されます。
本記事で紹介した競合流出ターゲティングと誕生月ターゲティングの活用も含めて、Yahoo!のディスプレイ広告の配信手法を見直してみることをおすすめします。
オプトには、Yahoo!のディスプレイ広告をさまざまな業界に配信してきた実績とノウハウがあります。すでに配信している方も、これからの配信を検討している方も、Yahoo!のディスプレイ広告に関するお悩みをお持ち方はぜひオプトまでご相談ください。
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