【事例あり】TikTok広告|スマートパフォーマンスキャンペーンとは
昨今、Web広告の運用は、人手不足にともなう省力化やAIの登場などの理由から、広告運用にかかわる業務の自動化が可能なプロダクトやツールのリリースが進んでいます。広告運用に取り組む際、このような自動化されたプロダクトを活用することで、人だけでは到達できない高い成果が期待できます。
本記事では、TikTok広告の自動配信プロダクトである「スマートパフォーマンスキャンペーン」についてお話します。概要やメリットのみならず、スマートパフォーマンスキャンペーンを活用して、高い広告成果を得た事例も紹介します。
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目次[非表示]
- 1.広告運用の自動化プロダクト
- 2.TikTok広告のスマートパフォーマンスキャンペーン
- 2.1.TikTokの利用者動向
- 2.2.スマートパフォーマンスキャンペーンとは
- 2.2.1.概要
- 2.2.2.メリット
- 2.2.2.1.クリエイティブの配信のオン・オフが自動で行われる
- 2.2.2.2.動画ごとにレポーティングされる
- 2.2.3.スマートパフォーマンスキャンペーンの効果が期待できるケース
- 3.事例
- 4.まとめ
広告運用の自動化プロダクト
現在、TikTokのみならず、さまざまな広告媒体から広告運用における自動化プロダクトがリリースされています。
- Google広告:P-MAXキャンペーン、スマートディスプレイキャンペーン
- Microsoft広告:PMAXキャンペーン
-
Meta広告:Advantage+ショッピングキャンペーン、Advantage+アプリキャンペーン
TikTok広告のスマートパフォーマンスキャンペーンも、これらの自動化プロダクトと同様に広告運用の選択肢の一つとなります。
TikTok広告のスマートパフォーマンスキャンペーン
TikTok広告のスマートパフォーマンスキャンペーンについて、TikTokの概要とあわせてお話します。
TikTokの利用者動向
アプリ市場を調査・分析している企業であるApp Annie社が発表した内容によると(※1)、2021年に世界でもっともダウンロードされたアプリはTikTokであり、日本国内のユーザー数は2,600万人(2024年1月時点)を超えています(※2)。
また、総務省の発表によると(※3)、TikTokの利用者は10代では60%を超えており、20代で46.5%、30代で23.5%、40代は18.8%となっています。
このように30代以上の年代でもTikTokの利用者が増えており、広告媒体として今後も重要度が高まると考えられます。
※1 App Annie「モバイル市場年鑑 2022」
※2 statista「2024年1月時点 ティックトック(TikTok)の利用者数が最も多い国」
※3 総務省「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」
スマートパフォーマンスキャンペーンとは
ここからは、TikTok広告のスマートパフォーマンスキャンペーンについてお話します。
概要
TikTok for Businessは、スマートパフォーマンスキャンペーンについて、“「スマートパフォーマンスキャンペーン」は、機械学習を活用して最高のパフォーマンスとマーケティング目標を最適化する、当社初のエンドツーエンドの自動化ソリューションです。」(※)”と説明しています。機械学習を用いた自動のキャンペーンソリューションで、手動入力の手間を減らしながら、配信成果の最大化を目指すことができます。
(※)引用元: TikTok for Business「TikTok World 2022:新しい自動最適化機能『スマートパフォーマンスキャンペーン』」
これまでのTikTok広告は、次のプロセスを踏んで広告を配信するものでした。
- キャンペーンの設定(予算を管理するための単位)
- 広告セットの設定(入札、ターゲットを管理するための単位)
- 広告(広告を管理するための単位)
しかし、スマートパフォーマンスキャンペーンでは、自動ターゲティング・自動入札・自動クリエイティブなどの機能を活用し、広告を配信するまでのプロセスを次の通り簡略化できます。
- キャンペーンの設定(予算、ターゲット、地域、キーワードなど広告を管理するための単位)
- 動画&テキストアップロード
- 配信
このようにプロセスを簡略化できる理由は、スマートパフォーマンスキャンペーンには、動画とテキストの組み合わせを探索し、広告全体で最適化を目指す機能が備わっているため従来のような広告設定が不要となるためです。
メリット
広告運用において、スマートパフォーマンスキャンペーンを導入することで、次のメリットがあります。
クリエイティブの配信のオン・オフが自動で行われる
スマートパフォーマンスキャンペーンは、動画とテキストを組み合わせて配信を行い、最終的に効果の高い一つのクリエイティブを配信します。
具体的には、次のプロセスでクリエイティブの配信のオン・オフを切り替えることができます。
- 動画とテキストを組み合わせてクリエイティブを作成
- 過去の配信パフォーマンスに基づき、効果・効率が高いと予測されるクリエイティブを配信
- 広告効果の合わないクリエイティブを即時停止し、次のクリエイティブを配信
- 時間経過により、最終的に一つのクリエイティブのみを配信する状態を実現
このように、これまでは人の手で行っていたクリエイティブごとの広告効果の検証が自動化されます。
動画ごとにレポーティングされる
スマートパフォーマンスキャンペーンを導入していない広告配信のレポーティングは、配信されている動画ごとではなく、設定である「広告セットごと」でした。
一方で、スマートパフォーマンスキャンペーンの場合は、広告セットがないため、動画ごとにレポーティングされます。
その結果、動画毎に分析が可能となり、クリエイティブ分析の精度が向上し、きめ細やかな施策立案ができるため、広告のパフォーマンス改善が期待できます。
スマートパフォーマンスキャンペーンの効果が期待できるケース
TikTokによると(※)、スマートパフォーマンスキャンペーンは次のような広告主との親和性が高いようです。
- TikTok広告の初心者で、わずかな時間や労力で一般的なパフォーマンスを試したい広告主
- キャンペーン管理のための実務的なリソースをお持ちでない企業やオンライン運用型広告TikTok for Businessの広告主
- さらなるパフォーマンスの最適化を目指す、パフォーマンス志向の高い広告主
- 新規タイトルを投入するゲーム広告主
※TikTok for Business「TikTok World 2022:新しい自動最適化機能『スマートパフォーマンスキャンペーン』」
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事例
ここからは、エステ事業を営む企業が、スマートパフォーマンスキャンペーンを導入した事例を紹介します。
課題
クライアントは、Meta広告のストーリーズ広告およびリール広告、Google広告の動画アクションキャンペーンなどをすでに実施していました。
そうしたなかで、より多くのユーザーにアプローチする目的で新しいWeb広告の手法を模索していました。
施策
本事例において、クライアントは、TikTok広告のスマートパフォーマンスキャンペーンを実施しました。また、手動でターゲティングを行ったキャンペーンも同時に行い、二つの施策の比較を行いました。二つの施策で配信したクリエイティブは同一のものです。
結果
その結果、手動でターゲティングを行ったキャンペーンと比較して、スマートパフォーマンスキャンペーンは、コンバージョン数132%、CVR(コンバージョン率)182%、CTR(クリック率)108%と優れた成果をもたらしました。
まとめ
本記事では、TikTok広告のスマートパフォーマンスキャンペーンについてお話しました。スマートパフォーマンスキャンペーンでは、自動ターゲティング・自動入札・自動クリエイティブなどの機能を活用できます。
広告効果によって、クリエイティブの配信のオン・オフを自動で行うことができたり、動画ごとにレポーティングできたりするメリットがあります。
エステ事業を営む企業がスマートパフォーマンスキャンペーンを導入した事例では、手動でターゲティングを行ったキャンペーンと比較して、コンバージョン数、CVR、CTRに高い成果が見られました。
今後、TikTok広告を本格的に活用していくお客さまは、スマートパフォーマンスキャンペーンの導入についてご検討をおすすめします。
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