【事例あり】Web to Appを目指したディープリンクの運用方法

【事例あり】Web to Appを目指したディープリンクの運用方法

「Web to App(ウェブトゥーアップ)」とは、オンラインで行うマーケティング活動をWebサイトベースからモバイルアプリベースにも広げる考え方です。このWeb to Appという考え方は、オンラインマーケティングが発達するなかで生まれました。


オンラインマーケティングには、さまざまな手法がありますが、昨今では、企業がユーザーとの関係性を高めるために、Webサイトとモバイルアプリの両方のチャネルを戦略的に活用することが注目されています。


本記事では、ユーザーが自社のモバイルアプリを保有しているか否かによって、広告をクリックしたのちの導線を振り分けられるディープリンクについて解説します。また、GoogleのP-MAXキャンペーン(※1)でこのディープリンクを活用し、売上増加とROAS(広告費用対効果)の改善が見られた事例も紹介します。


※1 P-MAXキャンペーン:「Performance Maxキャンペーン」の略で、一つのキャンペーンから全てのGoogle広告の広告枠に広告配信できる仕組み



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目次[非表示]

  1. 1.ディープリンク
    1. 1.1.ディープリンクとは
    2. 1.2.ディープリンクの種類
      1. 1.2.1.ディープリンクとディファードディープリンク
      2. 1.2.2.Custom URL SchemeとApp Links(Android)/Universal Links(iOS)
    3. 1.3.効果
  2. 2.事例
    1. 2.1.課題
    2. 2.2.施策
    3. 2.3.結果
  3. 3.まとめ


ディープリンク


はじめに、ディープリンクを解説します。


ディープリンクとは


ディープリンクは、ユーザーをWebサイトや他のモバイルアプリから、アプリコンテンツに誘導するために使用されるリンクを指します。

ディプリンク概念図



ディープリンクの種類

ディープリンクとディファードディープリンク

ディープリンクには、次の大きく二つの種類があります

  • (通常の)ディープリンク:設定したリンクをクリックしたユーザーを、すでにインストールされているモバイルアプリの特定ページに誘導するリンク。ユーザーがモバイルアプリをインストールしていない場合は、エラーメッセージが出る。
  • ディファードディープリンク:設定したリンクをクリックしたユーザーを、すでにインストールされたモバイルアプリの特定ページに誘導するリンク。ユーザーがモバイルアプリをインストールしていない場合は、アプリのインストールページや特定のウェブページに誘導を行う。


このように、(通常の)ディープリンクとディファードディープリンクは、ユーザーがモバイルアプリをインストールしていない場合に、エラーを出すか、モバイルアプリのインストールページやWebページに誘導するかどうかの点で異なります。


Custom URL SchemeとApp Links(Android)/Universal Links(iOS)


ディープリンクの実装方法にも、いくつか種類があります。


ディープリンクの実装方法



Custom URL Schemeとは、アプリ内にあるユーザーを誘導したいコンテンツにリンクを提供することにより、該当しているアプリと接続する仕組みのことをいいます。
しかし、Custom URL Schemeを活用するためには、すでにアプリをインストールしているユーザーのみが対象となります。
App Links・Universal Linksは存在しているURLとアプリをつなげる仕組みとなっていることから、
アプリ内の場所と該当のWEBページを一致させることができます。
そのため、ユーザーがアプリをインストールしていない場合は、指定したWEBページに誘導することが可能です。


ディープリンクの実装方法の遷移図



効果


モバイルアプリを運用して、マーケティングを行う場合、特にディープリンクが重要と考えられています。それは、ディープリンクに次の5つのメリットがあるためです。


  • アプリの機能をシンプルにできる
  • ユーザーのストレスを軽減できる
  • アプリの継続率に貢献する
  • コンバージョン率の向上にも貢献する
  • 広告効果の向上にも効果がある“

引用:株式会社ヤプリ「アプリのディープリンクとは?概要やメリット、仕組みを紹介


例えば、ディープリンクを活用すると、ブラウザアプリで住所を検索して出てきた地図をタップすると、地図アプリを立ち上げることができるため、ユーザーは住所をコピーして、自ら地図アプリを立ち上げ検索する必要がなくなります。


そのため、アプリを活用するユーザーの顧客体験の向上が期待でき、上述したメリットを得られます。


事例


ここからは、多品目EC業界でビジネスを営むクライアントによるディープリンクを設定した広告配信の活用事例を紹介します。


課題


本事例のクライアントは、当社が支援する以前の広告では、すでに、モバイルアプリをインストールしているユーザーに対しても、Webサイトへご案内してしまっていることに課題を感じていました。


ユーザーがモバイルアプリを保有しているか否かにより、Webサイトとモバイルアプリの出し分けを行うことで、顧客体験と売上の向上という課題を解決できるのではないかと考えました。


施策


このような課題を解決するために、GoogleのP-MAXにおいてディープリンクを実装した広告を配信しました。

今回はUniversal Links/App Linkを活用した ディープリンクを使用することで、アプリ未保持ユーザーについてはWEBのLPに遷移し、アプリ保持ユーザーはアプリが立ち上がる形の、特別なディープリンクを活用しました。


特別なディープリンク設計



ディープリンクをリンク先として設定することで、GoogleのP-MAXでも最適化を目指した配信ができる状態を実現しました。これによりユーザーごとにWebサイトとモバイルアプリの適切な動線を設計しています。


今回、ディープリンクを設定した広告は、商品詳細ページおよび店舗詳細ページのみに誘導する広告のみに設定しました。ユーザーのジャーニーを想定した際に、TOPページや商品一覧、店舗一覧ページをアプリで表示するメリットをユーザーに提供できないと考えたためです。


広告からのリンク先を商品詳細ページおよび店舗詳細ページに設定すると、ユーザーが購買するタイミングや在庫を確認するタイミングで会員ログインの手間をなくす仕様に設定できます。


また、広告主様へレポーティング内容をご報告する際は、アプリ未保持の場合の評価はWEBの計測ツール(GA4など)で取得した実績を、アプリ保持ユーザーの場合はそこからアプリの導線で購入まで行き着く為MMP側(AppsFlyer)で取得した実績を、それぞれをマージしてレポーティングし合算の売上や費用対効果はどうだったのかといったレポーティングをしました。


結果


これらの施策の結果、同程度の広告予算をかけた状態で、広告からWebサイト のLP(ランディングページ)にご案内していた場合と比較して、広告からWebサイト、および、モバイルアプリへご案内したときの月次売上は1.7倍に伸長、ROASは1.8倍に伸長しました。


Web to App実績_GoogleP-MAX



ディープリンクの適切な設定と、ディープリンクを活用した広告配信により、顧客体験が向上し、売上につながったと考えられます。また、Webサイトとモバイルアプリを横断する形で広告の効果を可視化でき、今後は、正確なROASを確認しながら正確な予算投下を判断することができると考えられます。



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まとめ

本記事では、ディープリンクを設定した広告配信についてお話しました。事例では、ディープリンクを適切に設定し、広告を配信することで、売上やROASに改善が見られました。


これまで実装してこなかった方は、ディープリンクの実装を検討してみてはいかがでしょうか。すでに実装されている方は、GoogleのP-MAXキャンペーンでの配信も検討することをおすすめします。


オプトは、これまで構築してきた各媒体との関係をもとに、Web to Appにおける売上最大化を目指す支援を行っています。ディープリンクを活用した広告の改善実績や、さまざまな業界のノウハウを蓄積しています。ぜひお問い合わせください。


また、今後は各媒体において、ディープリンクを配信できるチャネルを増やす予定です。


現状、ディープリンクの設定が難しい媒体や、計測が難しい媒体も存在しています。オプトでは、媒体への機能改修などの働きかけを積極的に行っており、更なるクライアントの継続的な成長の支援を目指しています。



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安本 義和
安本 義和
株式会社オプトに2016年入社。第1営業本部6部所属。EC業界のお客様をメインに担当。Google Premier Partner Awards 2023にてアプリ成長部門の事例コンテストにて最優秀賞受賞。
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