指名検索を増やす|検索につなげる新たな概念「検索攻略2.0」|ユーザーの記憶に残る、キーワードとSNS体験づくりのヒント

指名検索を増やす|検索につなげる新たな概念「検索攻略2.0」


指名検索とは、ユーザーが商材名やブランド名など、特定の企業に関するキーワードを用いて行う検索です。このキーワードを「指名キーワード」または「ブランドキーワード」と呼びます。指名検索は、特定の企業に関する情報を含まない「一般検索」に比べて他社と競合しないため、自社の商材の情報を届けやすくなります。


しかし、ユーザーに指名検索を行ってもらうためには、そもそもユーザーが自社の商材やブランドを認知していなければなりません。ユーザーに、自社の商材を認知していただくところに、指名検索の難しさがあります。


こうしたなかで、企業は、PR(パブリックリレーション)とデジタル広告を組み合わせたり、SNSを活用したり、両方をかけ合わせたりと、指名検索を伸ばすためにさまざまな取り組みを行っています。


本記事では、指名検索の伸長を目指すために効果的な取り組みとして、「DRメソッド」と「SNSの活用方法」を紹介します。



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目次[非表示]

  1. 1.検索を伸ばすためのポイント
  2. 2.PRとデジタル広告を組み合わせた「DRメソッド」
    1. 2.1.3つのプロセス
  3. 3.話題化の着火点としてのSNS
    1. 3.1.Xの特徴
    2. 3.2.Xにおけるキャンペーン企画の考え方
  4. 4.DRメソッド×SNSキャンペーンのアイデア
    1. 4.1.アパレルEC
    2. 4.2.スポーツEC・フィットネス
    3. 4.3.化粧品(スキンケア)
  5. 5.まとめ


検索を伸ばすためのポイント


ユーザーに指名検索を行ってもらうためには、まずユーザーに自社の商材を認知していただくことが大切です。ユーザーの認知を得るためには、まず、ユーザーの視点で「なぜ検索するのか」を考えることをおすすめします。


ユーザーは、「悩みを解決する手段が知りたいとき」や「プレゼントを選ぶとき」のように、「必要性(欲求)」を感じているときや、何かを求めているときに検索を行います


このようなユーザーの行動を理解したうえで、自社の商材の認知につなげるために、マーケターは商材に対するユーザーの需要喚起から始めることをおすすめします。そのうえで、伸ばした検索を売上につなげるためには、次の図のように「検索を伸ばす→検索を計測する→検索を売上につなげる」の循環が大切です。検索攻略2.0とは、この循環を示す概念です。



※1 ROAS:広告の費用対効果


PRとデジタル広告を組み合わせた「DRメソッド」


ここからは、商材に対するユーザーの需要を喚起する「DRメソッド」という手法を紹介します。DRメソッドは、PRによる潜在欲求の掘り起こしと、デジタル広告によるアプローチを同時に行う手法であり、指名検索の伸長に役立つと考えられます。


DRメソッドでは、「需要の喚起」「解決策の提示」「商品の検索・購入」という三つのプロセスに、PRとデジタル広告で対応します。PRによる潜在欲求の掘り起こしと、デジタルでのアプローチを同時に行う手法であり、指名検索の伸長に役立つと考えられます。


3つのプロセス


DRメソッドは、次の三つのプロセスで構成されています。


  • 需要の喚起
  • 解決策の提示
  • 商品の検索・購入


はじめに、ユーザーの商材に対する「需要の喚起」にPRで対応します。例えば、ユーザーの課題に直結するキーワードを創出し、それを介してユーザーに「私も◯◯◯かも?」という対処欲求を感じてもらい、SNSでそれを拡散してもらいます。


そのうえで、デジタル広告を中心とした施策で「商品・サービスへの誘導」を行い、ユーザーに「◯◯◯を解決するなら、この商材」という形で「解決策の提示」を行います


ここまで実施して初めて、ユーザーは商材やブランドを認知するようになり、独自/指名キーワードを用いた「商品の検索・購入」が期待できます



話題化の着火点としてのSNS


DRメソッドでは、ユーザーに「私も◯◯◯かも?」という対処欲求を感じてもらい、それをSNSで拡散してもらうことが重要と考えられます。ユーザーからユーザーへの拡散が起こると、自社のみではアプローチできないユーザーにも情報を届けられるためです。


ここからは、拡散を効果的に生み出すためのSNSとして、X(旧Twitter)の活用方法を紹介します。


Xの特徴


月間利用者数4,500万人(※2)のXは、高い拡散性と伝達速度を備えたSNSです。また、Xには、匿名による趣味や好みによるつながりがあります。そのため、特定のユーザーの対処欲求を他のユーザーに伝えやすくなっています。


このようなXを用いて拡散を効果的に生みだすためには、発話を生むためのキャンペーンの仕掛けが重要になります。


Xにおけるキャンペーン企画の考え方


発話を生むためのキャンペーンをXで実現するためには、「拡張機能」「参加条件」「返信方法」「返信内容」の四つの構造からキャンペーンを企画します。 


このような企画のなかで、Xは、話題化の着火点およびブースターの役割を果たします。Xで着火した話題は、ネットメディア、SNSまとめ、キュレーションメディア、Facebookなどに掲載され、さらに、マスメディア、ネットニュース、情報番組、バラエティ番組、ニュース番組などに広がる可能性があります。


※2 総務省「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書



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DRメソッド×SNSキャンペーンのアイデア


ここから紹介するキャンペーンでは、「ペインワード」と「ソリューションワード」を活用して、ユーザーの潜在的な欲求を掘り起こし、自社商材の認知を高めていきます


ペインワードは、ユーザーの検索行動の前提となる「必要性(欲求)」につながるキーワードです。すでに世の中に存在するキーワードをペインワードとして用いることもできますが、自社独自のキーワードを開発した方が検索を独占しやすくなります。いずれの場合も、自社の商品・サービスを用いて解決できる悩みや課題をもとにペインワードの選定もしくは開発を行います。


ソリューションワードは、ペインワードを用いて喚起したユーザーのニーズを売上につなげるためのキーワードです。ソリューションワードを用いて、ユーザーにペインの解決方法を自覚してもらいます。ソリューションワードは、ペインワードに対応したものを選定もしくは開発します。これは二つのワードがセットでユーザーの記憶に残るようにするためです。



ここからはペインワードとソリューションワードを活用して行う業界別のキャンペーンのアイデアを紹介します。


アパレルEC


アパレルEC業界は、競合が多く、デザインや機能のみで自社商品の優位性を示し、お客さまにアプローチするのが難しい業界です。そのため、ペインワードを用いて競合他社との違いを示すことが重要だと考えられます。


例えば、季節が秋に変わる10月にユーザーのインサイトをペインワード化する場合、「#秋のコーデ疲れ」のようなものが考えられます。これは、服装のコーディネートを考えることに疲れたり、服を揃えるための出費に疲れたりしているユーザーのインサイトをキーワード化したものです。


そして、ペインワードに対して、ソリューションワードとして「#7daysコーデパック」を開発します。有名セレクトショップの店員が七日間の着回しコーデを販売するサービスに関するソリューションワードです。


このようにペインワードとソリューションワードを活用して「#秋のコーデ疲れ」を解消するサービスとして「#7daysコーデパック」を認知してもらいます。


そのうえで、ユーザーによるXでの拡散を生むために、Xを活用するモチベーションとなる仕掛けも施します。例えば、天気に連動して適切なコーディネートが毎日自動で送られてくる仕組みが考えられます。


最終的には、サブスクリプション型キャンペーンと、参加者の位置情報を活用した天気予報を組み合わせて、Xにおいて、七日間のおすすめのコーディネートをユーザーに返信するサービスが企画できます。



スポーツEC・フィットネス


スポーツEC・フィットネス業界であれば、アフターコロナによる外出機会や運動機会の増加に注目が集まっています。その背景には、コロナ太りというユーザーのペインがあります。


そこで、「コロナ太り」をペインワードとして設定し、それを解決するためのソリューションワードとして「リベンジナイトラン」を開発します。コロナ感染症の影響により、飲み会が減り、その習慣が現在も続いていると考えられるため、夜の時間を有効活用してコロナ太りを解消する企画です。


これらのペインワードとソリューションワードから、スポーツ用品メーカーから、ファッション性と安全性を考慮したナイトランファッションやシューズを提案するサービスを企画します。そして、Xでの拡散を生むために、ユーザーにはキャンペーンへの参加をシェアしてもらいます。キャンペーンへの参加をシェアすることで、自分が頑張っている姿を嫌味なく投稿できると考えられます。


他には、ランニングステーションとのコラボも考えられます。チェックイン機能のシステムを各ステーションに配置し、その場で抽選を行って、参加者にインセンティブを提供できます。



化粧品(スキンケア)


化粧品(スキンケア)業界は、競合が多いため、ペインワードのユニークさでユーザーへの訴求力を高める手法がおすすめです。スキンケア商品の場合、肌の悩みのペインワード化が考えられます。


例えば、「過労肌」というペインワードを開発します。これは、アフターコロナで出社や残業が増えて、疲労により肌が荒れている状態を示すものです。そして、ペインワードに対して、ソリューションワードとして「肌リカバリー」を開発します。


ユーザーに「私の肌も過労状態かもしれない」とペインを自覚してもらい、「肌をリカバリーしたい」というニーズを喚起します。そして、Xで肌の過労状態を診断するコンテンツを提供し、キャンペーンへのユーザーの参加を促します。そのうえで、肌タイプによってインセンティブを分けて、診断結果を表示する際に、クーポン配布や特設LP(ランディングページ)への遷移を行い、ECサイトへ誘導します。



まとめ


DRメソッドは、PRによる潜在欲求の掘り起こしと、デジタルでのアプローチを同時に行う手法であり、指名検索の伸長に役立つと考えられます。


本記事では、DRメソッドの具体例として、高い拡散性と伝達速度を備えたXを活用する方法を紹介しました。具体的には、ペインワードを用いてユーザーの潜在的な欲求を掘り起こし、ソリューションワードを用いて自社の商材が課題解決に役立つと認知してもらう方法です。


ペインワードとソリューションワードについて、自社固有のユニークなものを作れると独自の指名検索を得られる可能性があります。それらのキーワードは、他社と競合しないためです。


オプトでは、指名検索につなげるための「検索攻略2.0」というサービスも提供しています。業界別の事例やノウハウがあるため、指名検索を伸ばして売上を増加させたいという課題をお持ちの場合にはぜひお問合せください。

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