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【事例あり】検索リフト効果可視化によるブランド広告|計測方法や活用事例を解説


企業の存在をアピールする方法の1つとして、YouTube広告があります。YouTube広告を取り入れる際に、チェックしたい要素が検索リフトの可視化です。


この記事では、検索リフトの可視化方法や事例について紹介いたします。YouTube広告を活用する予定の企業は参考にしてみてください。



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目次[非表示]

  1. 1.認知広告の評価手法とは
    1. 1.1.上位ファネルの代表的な獲得貢献への評価分析方法
  2. 2.広告主の課題
  3. 3.解決策
    1. 3.1.検索リフト効果の可視化|VTBS(View Through Brand Search)の考え方
    2. 3.2.検索リフト効果の可視化|VTBSの計測方法
    3. 3.3.検索リフト効果の可視化|純増検索数の算出
  4. 4.検索リフト効果の可視化の結果
    1. 4.1.検索リフト効果の分析結果
  5. 5.今後の展望
  6. 6.まとめ


認知広告の評価手法とは

YouTube広告を中心とする認知広告※1には、さまざまな評価手法があります。評価手法とは、認知拡大やROI(投資利益率)評価※2などで具体的にどの程度の実績が得られているかを可視化する方法のことです。


一般的に上位ファネル戦略※3では、以下の方法が採られています。


  • アスキング
  • MMM※4
  • エリア検証
  • アトリビューション※5

それぞれの特徴についてまとめます。


※1:ブランドや自社商品の認知度を高めるための広告
※2:投じた費用に対してどの程度の利益を得られたかを示す指標
※3:自社の商品やサービスに対する「認知度」を高める戦略
※4:マーケティング施策の効果を数値データをもとに可視化する統計分析手法(マーケティング・ミックス・モデリング)
※5:ユーザーが接触した広告のコンバージョンへの貢献度(間接効果)


上位ファネルの代表的な獲得貢献への評価分析方法



まずは、上記に挙げた4つの方法の定義を簡潔に解説いたします。


  • アスキング…マーケティングリサーチで生活者から得られる回答データ
  • MMM    …マーケティング・ミックス・モデリング。売上やクリック数などをもとに施策の効果が明確にわかるように可視化する統計手法
  • エリア検証…特定の地域を指定し、その地域に絞って配信を行い広告の効果を検証する行為
  • アトリビューション…ユーザーが最終的にCV(コンバージョン)※6へ至るまで、間接的に影響を与えた各チャネルの貢献度合いのこと

これら4つの方法にも、活用するうえで生じる課題が異なります。活用時の注意点とROI評価のポイントを表でまとめたので参考にしてください。


※6:広告を運営するうえで得られる最終的な成果


広告主の課題



当時の広告主はYouTube広告施策を実行しておりました。YouTube広告により、さまざまな指標が改善していることから有効性は見えていました。オプトは、多額の予算をかけているマスメディアからデジタルメディアへの予算配分を推奨するため、上述したような上位ファネル獲得への評価分析方法をご提案いたしました。


しかし、計測精度の問題でご提案が採択されませんでした。


広告主も、多額の予算をかけているマスメディアからデジタルメディアに予算配分の割合を増やしたいとは考えていましたが、高度な計測精度によるROI評価で価値が証明できなければ、稟議を通して予算を確保できないとのことでした。



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解決策


広告主に最適な解決策を提示すべく、オプトは「VTBS×Geo活用」による検索リフト※7効果を可視化させることを提案しました。ここでは、具体的にどのような効果が得られたのかを詳しく解説いたします。


※7:広告配信による対象キーワードの検索回数増加の程度を示す指標


検索リフト効果の可視化|VTBS(View Through Brand Search)の考え方



まずは、VTBS(View Through Brand Search)の仕組みについて説明いたします。VTBSとは、ユーザーが広告に接触したあと、サイトへの流入数を可視化する取り組みのことです。


仕組みとしては、媒体タグの発火条件※8指定により、任意の導線を経たユーザーのみを計上できます。


例えば、ユーザーがYouTube広告を閲覧し、検索エンジンで企業名や商品名を検索するとしましょう。この場合、YouTube広告から指名検索して自社サイトへ流入したという導線のみを媒体タグを発火させて計測します。


※8:タグが動作するための条件のこと


検索リフト効果の可視化|VTBSの計測方法



VTBSの計測方法の特徴を「タグ」と「トリガー」に分けて説明いたします。


「タグ」は何を発火させるかを命令するための文字列を指します。VTBSではYouTubeアカウントのCVタグを、Listing_Brand※9のLP(ランディングページ)※10に埋設してください。


次に「トリガー」とは、ユーザーが購買行動を起こしたきっかけを指します。このトリガーがタグの発火条件となります。検索リフト効果を可視化するには「Listing指名のパラメーター」をページビューをトリガーに設定します。


当該設定は、ListingとYouTubeにおいて別の広告アカウントで行うのが条件です。


※9  :リスティング広告で商標キーワード郡
※10:リンクやWeb広告から流入したユーザーが最初に閲覧するWebページ


検索リフト効果の可視化|純増検索数の算出



VTBSの計測により、指名検索※11の増加分を算出できます。


YouTube広告接触からの指名流入数は「CT(クリック数)+VT(ビュースルー)※12」で計算されます。こちらの計算式で求めた数値に対し、CTR(Listing Brand CPのクリック率)を除して求めます。


ただし、こちらの方法はあくまでデジタルメディアに限定した話です。マスメディアからデジタルメディアへ予算をアロケーションをするうえでは、エリア分析(Geo分析)とも上手く組み合わせる必要があります。分析にオフラインを含めることで、Geo分析の精度の高さを証明できるのではないかとオプトは考えました。


※11:自社商品に興味を示したユーザーが、熱心に情報を集めている段階
※12:Web広告が表示されたもののクリックされなかった数


検索リフト効果の可視化の結果


VTBS分析とエリア統計分析の組み合わせにより検索リフト効果の可視化を行ったところ、広告主との単価感が見事にマッチしました。これら2つの分析手法が、具体的にどのような影響を与えたかを解説いたします。


検索リフト効果の分析結果



VTBS分析は、媒体タグによるビュースルー来訪計測を行います。YouTube広告はクリックしなかったものの、別のルートで自社サイトに訪問したユーザーをカウントすることです。

こうしたユーザーをカウントするには、サードパーティーCookieを活用するのが一般的でした。しかしサードパーティーCookieは、プライバシー保護の観点から規制されていく見込みです。要するにビュースルー来訪計測だけでは、Cookie規制の影響を直接的に受けてしまうわけです。


一方でエリア統計分析では、テストエリア(広告接触)とコントロールエリア(広告非接触)に分けて統計を出します。準備期間とテスト期間に区分しつつ、実績値および推定値がどのように変化しているかも参考にするのが特徴です。

テストエリアのVTBS分析において、検索増分単価は目標内で推移しました。


今後の展望


計測ログであるVTBSを用いることで、検索貢献分析としてのGeo分析の妥当性を証明できました。現在はVTBSとGeo分析の双方において、検索増分単価を算出できました。


次の段階として実際に行っているのが、継続モニタリングによる精度の確認です。数ヶ月や数年の単位で精度を確認し、ゆくゆくはGeo分析の検索増分単価に応じてマスおよびデジタル媒体でのアロケーションを目指します。


最終的にはクロスメディアが、上位ファネルにどのような効果を与えるのかを可視化するのが目標です。


まとめ


本記事では、YouTube広告における検索リフト効果の可視化について、概要や改善事例を紹介しました。検索リフト効果を可視化することで、YouTube広告の効果を詳細に分析し、今後の施策に活かしていくことができます。


Youtube自体のユーザー数は今後も伸びていくと考えられていますので、検索リフト効果を可視化して分析し、YouTube広告運用を最適化されてはいかがでしょうか。



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