【事例あり】コネクテッドTVへの広告配信|The Trade Deskの特徴と活用方法
コネクテッドTVは、インターネットに接続されたTVデバイス全般を指す言葉です。インターネットへの接続方法は複数あり、スマートテレビなどインターネット接続の機能を持つTV端末や、ストリーミング・デバイスやゲーム機など、別のデバイスを介して接続します。
コネクテッドTVは、インターネットに接続されているため、動画ストリーミングサービスの視聴にも用いられます。
本記事では、コネクテッドTVを通して視聴される動画ストリーミングサービスへの、広告配信を効率化する方法を紹介します。具体的には、The Trade Desk社のDSP(※1)である「The Trade Desk」を活用する方法をお話しします。
※1 DSP:Demand-Side Platformの略。広告主が活用するプラットフォームであり、広告枠の買い付け、広告の配信、広告効果の分析などを行うことができる。
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目次[非表示]
The Trade Desk社とは
はじめに、The Trade Desk社の概要を紹介します。
The Trade Desk社とは
The Trade Desk社は、2009年に創業した、米国カリフォルニア州を拠点とするグローバルアドテクノロジー企業です。
The Trade Desk社が提供する、セルフサービス型クラウドベースのプラットフォームを通じて、PC、モバイル、コネクテッドTVなど多数のデバイス上で、デジタル広告キャンペーンの作成、管理、最適化ができます。また、AIを活用したDSP事業も展開しています。
The Trade Desk社が提供するDSP「The Trade Desk」
The Trade Desk社は、「The Trade Desk」というDSPを提供しています。「The Trade Desk」は、AIを活用して、認知からエンゲージメント、コンバージョンに至るまでのさまざまな段階で、見込み顧客にアプローチできるように広告主を支援しています。
「The Trade Desk」は、キャンペーンのプランニング、広告枠の買い付け、最適化、効果測定にワンストップで対応しています。また、広告主が保有しているデータのみならず、10万以上のセグメントにわたるThe Trade Deskのプレミアムパートナーが保有するデータも広告配信に活用できます。
「The Trade Desk」は、コネクテッドTVで視聴される動画ストリーミングサービスにおいて、配信する広告の管理にもおすすめしています。ユーザーに広告を届ける頻度を適切に管理しながら、TVer、ABEMA、GYAOなどのサービスに広告を配信ができます。
DSP「The Trade Desk」で配信できるTVer面の魅力
コネクテッドTVには、YouTubeやTVer、ABEMA、GYAOなど沢山のメディアがあります。
日本において、外せないコネクテッドTVのメディアは、YouTubeについでTVerではないでしょうか。TVerの情報によると、現在月間ユニークブラウザ数が3000万を超えており(※2)、オプトでも非常に影響力のあるメディアだと捉えています。
(※2)参照:
アドバタイムズ:右肩上がりで成長を続ける「TVer」 「地上波+配信」で広告価値の更なる進化を
また、下記の図のように、TVerを閲覧するユーザーと、TVのCMやYouTubeを閲覧するユーザーの重複は少ないです。そのため、TVerに広告を配信する場合、TVのCMやYouTubeではアプローチできないユーザーに、アプローチできる可能性が高くなります。
※参照:掲載当時のインテージ社 Media Gauge Dynamic Panel(MGDP)実績より
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事例
ここからは、金融業のクライアントにおいて、「The Trade Desk」を活用した事例を紹介します。
課題
クライアントは、新しくリリースする商材を知っていただくこと、商材リリース後の盛り上がりを作り出すことなどを狙って、新規ユーザー数、認知率、検索数を向上させたいと考えていました。そのため、リーチ数を増加させるために、複数メディアへの出稿を検討していました。しかし一方で、各メディアで配信することによるユーザーごとの広告接触過多(フリークエンシー過多)も懸念事項としてありました。
施策
クライアントは、新しくリリースする商材の新規ユーザー数、認知率、検索数を向上させるために、ユーザー数の多さや接触時間の観点から、スマートフォンとコネクテッドTVで視聴される動画ストリーミングサービスに、新しい商材に関する広告を配信することを決定しました。
動画ストリーミングサービスに広告を配信する際は、ユーザーに同じ広告が配信される頻度を管理することが重要だと考えられます。それは、購買の可能性が低いユーザーに何度も同じ広告を表示しても、成果につながらないためです。
そのため、一般的に、ユーザーに広告が配信される頻度を効率よく管理するために、なるべく少ない数のDSPで、なるべく多くの動画ストリーミングサービスに、広告を配信できる状態を構築することが重要だと考えられます。
オプトでは、フリークエンシーコントロール(※2)するうえで、コネクテッドTVに広告を配信するDSPを最大2媒体にとどめることをおすすめしています。複数メディアをまたげばまたぐほど、ユーザーに広告が配信される頻度を管理できなくなるためです。
※2:フリークエンシーコントロール:ユーザーに同じ広告が配信される頻度を管理すること
その考えから、オプトでは、「Google広告」と「The Trade Desk」の配信をおすすめしています。YouTubeへの配信のためにGoogle広告のプラットフォームを活用することはもちろんですが、「The Trade Desk」では、TVer、ABEMA、GYAOなど、YouTube以外の複数のコネクテッドTV面へ広告を配信することができ、メディアを横断して、広告をユーザーに表示する頻度を管理できるからです。
※視聴単価、各種リーチ規模は配信当時の弊社調査による内容です
また、YouTubeを配信する理由としては、次の図のように、YouTubeは、18歳から49歳の男女へのリーチ数が、TVのCMに比べて1.25倍多くなっており、このようなリーチ力を活用するために、Google広告ではYouTubeに広告を配信することにしています。
参照:Think with Google:YouTube 広告をやりきるとどうなるか? 「リーチ力の可能性」を検証する
結果
その結果、全てのチャネルの遷移先に設定していたLP(ランディングページ)の新規訪問率が、本施策の開始以降に17%上昇し、その後も新規訪問率の上昇を維持しました。これは、本施策によって、これまでアプローチできていなかった新規ユーザーに、新しい商材の情報を届けることができたためと考えられます。
また、本施策後にユーザーに対して、広告認知とブランド認知に関する調査を行ったところ、広告認知に6%の上昇があり、ブランド認知に5%の上昇がありました。
また、最適値のフリークエンシーで広告配信が行えた結果、、新しい商材を示すキーワードの検索数が増加しました。そのため、本施策による広告配信が、新しい商材の検索数増加にもつながったと考えられます。
まとめ
本記事では、「The Trade Desk」を活用して、コネクテッドTVで視聴される動画ストリーミングサービスにおいての広告配信を最適化を目指す方法を紹介しました。
「Google広告」と「The Trade Desk」を活用してYouTube、TVer、ABEMA、GYAOなどの四つのサービスに広告を配信しました。「The Trade Desk」は、TVer、ABEMA、GYAOなど複数メディアのサービスを横断して、広告をユーザーに表示する頻度などを管理できます。
金融業のクライアントで「The Trade Desk」を活用して、動画ストリーミングサービスに広告を配信した事例では、新規ユーザー数、認知率、検索数が上昇しました。
コネクテッドTVで視聴される複数の動画ストリーミングサービスに効率的に広告を配信したいとお考えの方は、「The Trade Desk」活用のご検討をおすすめします。
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