Apple Search Adsにおけるカスタムプロダクトページ活用事例
「アプリの名称を用いた指名キーワードによる検索数が伸び悩むなかで、一般キーワードからの流入を増やしたい」
「しかし、一般キーワードは競争が激しく、インストール数が増えない」
このように、Apple Search Adsで、アプリのインストールを増やすために広告を出稿しているけれども、思うような成果が得られず、課題を抱えていらっしゃる方々は数多くいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、これらの悩みを解決する一つの手段として、Apple Search Adsの「カスタムプロダクトページ」という機能について解説します。カスタムプロダクトページの活用により、ユーザーにお届けできる情報量を増やせるため、インストール数の増加が期待できます。
一般的には、検索広告は指名キーワードと一般キーワードの二種類がありますが、今回はそれぞれについて、App Storeのデフォルト表示とカスタムプロダクトページ表示の2つの結果を比較した事例も紹介いたします。
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目次[非表示]
- 1.App Storeのカスタムプロダクトページとは
- 2.カスタムプロダクトページの活用をおすすめするケース
- 3.事例
- 3.1.事例の概要
- 3.2.課題1 指名キーワードによる検索の限界
- 3.3.課題2 一般キーワードによる配信効率の改善
- 4.まとめ
App Storeのカスタムプロダクトページとは
カスタムプロダクトページは、App Store内に、デフォルトとは異なるプロダクトページを作成できる機能です。そもそもデフォルトのプロダクトページでは、アプリを説明するために一枚の横長の画像を使用できます。一方で、カスタムプロダクトページでは、三枚の縦長の画像を使用できます。
デフォルトのプロダクトページと、カスタムプロダクトページの違いについて、次の図を確認してみてください。
左側のデフォルト表示と比較して、カスタムプロダクトページを使うことで掲載枠が広がり、三つのイメージを表示できるようになったことが分かります。
また、カスタムプロダクトページを使うことで、各ページで固有のURLを発行できます。各ページの訴求内容に合わせた遷移先の設定が可能になるため、必要に応じて、掲載する情報の数を増やすこともできます。
例えば、「トップス」「コート」「スニーカー」という複数の訴求したいプロダクト情報を用いて、ECアプリのプロモーションを行う場合、それぞれの広告に合わせる形でプロダクトページを表示できます。
このように、カスタムプロダクトページを活用して、情報の伝達量を増やし、各ユーザー層の興味関心に合わせた遷移先が設定できます。
カスタムプロダクトページの活用をおすすめするケース
アプリのプロモーションを行う際、iOS版ではApple Search Adsを用いてプロモーションを行います。
Apple Search Adsは、アプリのインストールを促すための検索連動型広告です。検索広告で成果を出そうとする場合、まずは、自社の商材を認知しており、指名キーワードを用いて検索を行う見込み顧客からのコンバージョンを得ようとします。
一般名詞を含む一般キーワードを用いて検索を行う見込み顧客からのコンバージョンを得るためには、設定した一般キーワードと自社の商材が合致していることを伝える必要があり、指名キーワードの場合とは異なる情報伝達が必要になることが多いです。また、一般キーワードは、競合他社からの広告出稿も多い傾向があります。
これらの理由から、アプリのプロモーションを開始したタイミングでは、指名キーワードと比較して、一般キーワードによるコンバージョンが少ない場合が多いです。
このような場合、オプトではApple Search Adsを用いたプロモーション効果を高める目的で、カスタムプロダクトページの活用をおすすめしています。カスタムプロダクトページを用いて情報伝達量を増やすことで、異なるユーザー層に合わせた訴求ができますので、インストール数の増加が期待できます。
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事例
ここから、カスタムプロダクトページを活用したことで、成果が出た事例を紹介します。
事例の概要
本事例のクライアントは、音声ライブ配信アプリを運営する企業です。こちらのクライアントでは、プロモーションに際して次の二つの課題がありました。
- 一般キーワードによる配信効率の改善する
- 一般キーワードの配信を拡大するため、指名キーワードを用いたコンバージョン率を最大化させる必要があった
続いて、各課題の背景と、解決のために実施した施策を紹介します。
課題1 指名キーワードによる検索の限界
はじめに、指名キーワードによる検索では限界をむかえていた背景から確認していきましょう。
課題の背景
指名キーワードを用いた検索数には、その時点での認知度や知名度、プロモーションの状況などにより上限があります。
指名キーワードによる検索は、商材に対する認知を前提としています。したがって、指名検索数を伸ばすためには、そもそも商材の固有名詞を知っているユーザーを増やす必要があります。そのため、短期間で検索数を増加させることは難しく、本事例では指名キーワードを用いて検索したユーザーのCTR(クリック率)とCVR(コンバージョン率) を改善し、検索数を伸ばさずにインストール数を増やす施策として、カスタムプロダクトページを活用しました。
施策
本事例では、App Storeにカスタムプロダクトページを作成したうえで、それがCTRとCVRの増加に寄与するかを確認しています。App Store内での縦長表示は維持しつつ、デフォルト表示とカスタムプロダクトページ表示の結果を比較しました。
その結果、上の図の通り、デフォルト表示と比較して、CTRは113%に増加し、インストール率は120%に増加しました。
カスタムプロダクトページにより三つの画像を表示でき、サービスに対するユーザーの理解をより深められたためと考えられます。
課題2 一般キーワードによる配信効率の改善
ここからは、一般キーワードによる配信効率の改善が求められた背景を紹介します。
課題の背景
本事例では、指名キーワードによる検索数が伸び悩んでおり、インストール数を増やすためには一般キーワードからの流入を増やす必要がありました。そこで、競争が激しい一般キーワードからのインストールを増やす施策として、カスタムプロダクトページを活用しました。
施策
本事例では、ある一般キーワードについて、デフォルト表示とカスタムプロダクトページ表示の結果を比較しました。
その結果、上の図の通り、デフォルト表示と比較して、インストール数は244%に増加。また、クリック率は117%に増加し、インストール率も150%に増加しています。さらに、CPI(1インストール当たりの広告コスト)は71%に減少しています。
カスタムプロダクトページの活用により情報量が増加し、ユーザーがそのアプリをある一般キーワードと一致するアプリと認識しやすくなったためと考えられます。
まとめ
指名キーワードによるアプローチの最大化、一般キーワードからのインストール数の増加という悩みは、多くの商材に共通するものでしょう。
本記事で紹介した事例では、カスタムプロダクトページを活用して、一般キーワードからのインストール数、クリック率、インストール率を増加、上昇させることができました。これらの結果から、一般キーワードでインストールを得るためには、自社の商材の特徴を、より正確にユーザーに伝える必要があると考えられます。
Apple Search Adsでこれらを実現する場合、自社アプリの掲載枠が広がり、ユーザーに伝達できる情報量が増えるApple Storeのカスタムプロダクトページをぜひ試してみてほしいと思います。
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