Criteo広告の基本|押さえておきたい6つのポイント
CRITEO株式会社は、仏パリに本社を置く広告会社です。同社は、ダイナミックリターゲティング広告のパイオニアで、、LINEヤフー、Google、Metaなどの豊富な広告配信ネットワークを保有しています。そのような点から、日本のインターネットユーザーへのリーチ率92.6%と高く、多くの方が同社の広告を目にしているといわれています。
今回の記事では、Criteo広告の基礎となる六つの項目を解説します。これからCriteo広告をはじめる方は、ぜひ最後までご覧ください。
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目次[非表示]
- 1.項目①:Criteo広告の特徴
- 1.1.データフィードを活用したダイナミックリターゲティング広告
- 1.2.強み
- 1.2.1.予測入札エンジン
- 1.2.2.レコメンドエンジン
- 1.2.3.クリエイティブエンジン
- 2.項目②:配信面
- 3.項目③:アカウント構成
- 3.1.四層の構成
- 3.2.運用のポイント
- 3.3.キャンペーン統合の事例
- 4.項目④:キャンペーン
- 5.項目⑤:ターゲティング
- 5.1.ターゲティングの種類
- 5.2.業種別のターゲティング活用イメージ
- 6.項目⑥:入札
- 7.まとめ
項目①:Criteo広告の特徴
はじめに、Criteo広告の代表的なサービスであるダイナミックリターゲティング広告について解説します。
データフィードを活用したダイナミックリターゲティング広告
ダイナミックリターゲティング広告とは、ユーザーのWebサイト閲覧履歴などの行動履歴をもとに、ユーザーごとにカスタマイズされた広告クリエイティブを自動で生成し、配信する手法です。
タグ(※1)とデータフィード(※2)で取得した情報をエンジンが分析し、クリエイティブが自動生成されることで配信される仕組みです。CRITEOのダイナミックリターゲティング広告は、次のような仕組みで広告を配信します。
ダイナミックリターゲティング広告の活用により、広告主のWebサイトから離脱したユーザーを、広告主のWebサイトへの訪問を再び促すことができる可能性があります。
※1タグ:Webサイトを訪れたユーザーの行動を観測するために使われる機能
※2データフィード:自社商品のデータを、広告配信先のフォーマットに変換して送信する仕組み
強み
CRITEOは、日本のECサイトの売上上位100社の85%以上が活用しているメディアです。そのなかでも、ダイナミックリターゲティング広告は、CRITEOの代名詞として広く認知されています。
また、CRITEOは、三つの優秀なエンジンを搭載しており、「正しいユーザーに、正しいタイミングで、正しい商品を、正しい見せ方で見せる」ことに強みを持っています。
CRITEOは、この三つのエンジンへの依存度が高い媒体です。そのため、各エンジンがどのように学習するかを理解した上で、設計と運用をすることが重要といわれています。
予測入札エンジン
ユーザーのWebサイトの閲覧情報やキャンペーンの目標など、数百もの情報を読み取り、入札価格を決定するために機能します。
フィードデータのうちのカテゴリも情報の一つであり、入札価格の決定には、アカウント構成やユーザーが広告をクリックしたタイミングなどにより異なります。
レコメンドエンジン
ユーザーのWebサイトの閲覧情報をもとに、関心のある商品、かつ広告主が販売したいと考える商品をレコメンドするために機能します。
バナーに表示する商品のレコメンドロジックには、大きく次の四つの要素があります。
- 過去に閲覧した商品
- 過去に閲覧した商品と類似性が高い商品
- 閲覧した商品と相補性(一緒に閲覧・購入される)が高い商品
- カテゴリ単位またはキャンペーン単位で、最も閲覧された商品、最も売れた商品
このなかの「類似性」に、フィードデータのカテゴリ設定の内容が寄与しています。
クリエイティブエンジン
ユーザー一人ひとりにパーソナライズされた広告をリアルタイムで自動生成し、ユーザーごとに最適なレイアウト、色で広告を配信するために機能します。自動最適化の機能を活かすために、すべてのレイアウト、カラーセット、テンプレートの導入を推奨しています。
ユーザーごとに合わせて、パーソナライズされた広告を配信できるため、カラー、レイアウトともに、複数のパターンを設定しておき、ユーザーやタイミングに応じて、広告およびCTA(Call To Action:ユーザーに購入などの行動を促す)ボタンを配信できるようにしておくことが重要です。
項目②:配信面
CRIATEOは、Webサイトやアプリ、広告配信ネットワークなど豊富な配信面を保有しています。
CRITEOに広告を配信すると、多数の広告枠で動的なリマーケティングが可能になり、より多くのユーザーに情報を届けられるようになります。
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項目③:アカウント構成
Criteoのアカウントは、四層で構成されています。
四層の構成
四層のアカウント構成は、次の図の通りです。
アカウント、キャンペーン、広告セット、広告、この四層にはそれぞれ次の役割があります。
運用のポイント
CRITEOには、デバイスごとに、新規顧客と既存顧客に分けてキャンペーンを作成できる機能があります。
しかし、オプトでは、キャンペーンを過度に細分化せず、シンプルなキャンペーン構成をおすすめしています。キャンペーンの統合によりデータ量を増やし、CRITEOの学習を促進し効率良く配信できるためです。
キャンペーン統合の事例
キャンペーンを統合した事例では、CV(Conversion:コンバージョン)数が137%に増加、CPA(Cost Per Action:コンバージョン単価)が73%に減少したアカウントもあります。
媒体が学習するデータを可能な限り増やし、CRITEOの学習を促すデータの量と質を担保するアカウント設計が重要といわれています。
※3 CTR:Click Through Rate:クリック率
※4 CPC:Cost Per Click:クリック単価
※5 CVR:Conversion Rate:コンバージョン率
項目④:キャンペーン
CRITEOでキャンペーンを作成する際は、管理画面からリテンションかアクイジションを選択することで、既存顧客か新規顧客のどちらかにアプローチができるようになります。
リテンションの場合は、既存顧客との関係を深め、継続してご利用いただくことを目的として、Webサイトに来訪したユーザーに向けて広告を配信することができます。
アクイジションの場合は、新規顧客へのアプローチを目的として、Webサイトに未来訪のユーザーに向けて広告を配信することができます。
項目⑤:ターゲティング
CRITEOは、ダイレクトリターゲティング広告以外にも、さまざまなユーザー情報をもとにしたターゲティングが可能です。
ターゲティングの種類
CRITEOのターゲティングには、次の図のものがあります。
このように、さまざまなターゲティングができるため、目的に応じた使い分けができます。
業種別のターゲティング活用イメージ
アパレル業界、人材業界、フィットネス業界を例にした、ターゲティング活用のイメージは次の図の通りです。
業界や商品の特徴にあわせてターゲティングを活用することにより、さまざまなターゲットに広告を配信できます。
項目⑥:入札
最後に、CRITEOにおける入札ロジックを解説します。
入札ジック
CRITEOでは、他のディスプレイ広告と同様に、eCPM(effective Cost Per Mille:インプレッション1,000回当たりの費用)をもとに入札に参加し、入札競争が起こります。
eCPMは、CPC(クリック単価)をもとにした入札の他、ユーザーの閲覧履歴などをもとに予測したCTR(クリック率)およびCVR(コンバージョン率)で決まります。
また、入札には手動入札と自動入札があります。
手動入札の場合は、キャンペーンとカテゴリでの入札設定ができますが、ユーザーに対しては一律での入札が行われます。
自動入札の場合は、ユーザーごとに自動で適正な単価で入札が行われます。
エンジンの自動最適化を活かすためには、学習データと学習期間の担保が重要といわれています。CRITEOでは、自動最適化までに30日以内の期間で90回のCV(コンバージョン)が必要です。
自動入札の一覧
CRITEOの自動入札には、次のものがあります。
それぞれ役割が異なるため、目的に応じた使い分けができます。
まとめ
今回の記事では、Criteo広告に関する基礎情報を六つの項目に分けて解説しました。CRITAEOのダイナミックリターゲティング広告を活用する上で、まずはこれらの情報を整理することをおすすめします。
ターゲティングや自動入札には、さまざまな種類があります。それぞれ内容が異なるため、目的に応じた使い分けができます。
今回の記事を読まれた方は、CRITEOのダイナミックリターゲティング広告で成果を出すためのポイントをまとめたこちらの記事も併せてご覧ください。
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